2019.03.03

中村のかぶら杉

隠岐島・島後(どうご)にはスギが多く、「隠岐杉」と総称されている。先に「岩倉の乳房杉」を紹介したが、樹齢数百年を超える巨樹はこれだけではない。「中村のかぶら杉」も、島を代表するスギのひとつである。最大の特徴は、高さ1.5mのあたりで6本に分かれた主幹。それぞれの幹が、空に向かってまっすぐに伸びていた。幹周は9.3mだが、こうした分岐幹の樹木の場合、それぞれの幹周の合計がその木の幹周と計測される。樹齢は600年と推定されており、昭和初期までは大小12本の幹が立っていたそうだ。「かぶら杉」という名前の由来には諸説あり、奇妙な樹形が鏑矢(かぶらや)に似ているからとも、大きな「根株」が目立つからともいわれている。撮影したのは2000年で、まだネガフィルムを使用していた。そのときは1枚に6本の幹がすべて収まる角度を見つけることはできなかったのだが、画像をデジタル化することにより、2枚を合成して根元の全体像を表すことができるようになった。

指定:県指定天然記念物
所在地:島根県隠岐郡隠岐の島町中村
樹種:スギ
樹齢:推定600年
樹高:38.5m
幹周:9.3m
撮影:2000年
ABOUT THIS PAGE

このWebサイトではフローリングの⽊材や作り方のこと、歴史や文化のことなど、様々なアプローチから私たちの日々の研究の成果をお伝えします。