清田(せいだ)の大楠 | フローリング総合研究所
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2024.02.09

清田(せいだ)の大楠

愛知県蒲郡市の北部には、なだらかな南向きの傾斜地一帯にミカン畑が広がっている。その中央部にどっしりと立っているのが「清田の大楠」である。幹周は14m以上で愛知県最大の巨樹であり、国の天然記念物に指定されている。樹齢1,000年を超える木としては珍しく、風害や虫害、落雷などの大きな傷跡は見られない。地元の人々の手厚い保護を受けて、現在も旺盛な樹勢を保ち、のびのびと枝を広げている。
今でこそ1本だけ高く聳えている清田の大楠だが、明治初期までは付近一帯がクスノキの樹海であったという。同じ町内にある安楽寺は15世紀の建立だが、その山号が「楠林山(なんりんざん)」であることも、かつての風景を偲ぶよすがである。そのクスノキ林がミカン畑の面積拡大や住宅開発によって伐採されていき、最後に残ったのがこの大楠であるそうだ。1本だけ伐られなかったのは、源義家が奥州征伐に向かう道中の記念にこの木を植えたという伝説があるためかもしれない。

指定:国指定天然記念物
所在地:愛知県蒲郡市清田町下新屋91
樹種:クスノキ
樹齢:推定1,000年
樹高:22m
幹周:14.3m
撮影:2010年
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