OAフロアに適した床材の選び方|機能性・更新性・意匠性を両立するプロの選定基準 | フローリング総合研究所
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OAフロアに適した床材の選び方|機能性・更新性・意匠性を両立するプロの選定基準

オフィスを新設する際やリノベーションする時は、配線を床下に収納できるOAフロアの導入がスタンダードとなっています。しかし、その上に施工する「床材」の選定では頭を悩ませるケースが少なくありません。OAフロア特有の構造に配慮しないと施工後の不具合や退去時のトラブルを招く恐れがあります。ここではOAフロアで配慮すべき課題と、最適な床材の選び方をわかりやすく解説します。

1.OAフロアにおける床材選定の「技術的制約」と重要性

OAフロア(フリーアクセスフロア)には特有の仕組みがあるため、床材を上に敷く場合は素材の選び方や敷き方に幾つかの制限が出てきます。特に注意すべき3つのポイントを整理します。

1-1.建具との干渉や段差を防ぐ「厚み制限」

OAフロア上の床材選びでは「厚み」が大きな制約となります。OAフロア上の床材(仕上げ材)には一般的に6〜8mm程度のタイルカーペットが使われます。そのため、OAフロアの上にそれ以上の厚みのある床材を使用するとドアの開閉がしにくくなったり、廊下や他のエリアとの間に不自然な段差が生じたりするかもしれません。

1-2.下地の動きによる不具合を防ぐ「ジョイント位置」に対する配慮

OAフロアは500mm × 500mmなどの四角い下地パネルによる集合体です。タイルカーペットなどの一番上にある床材と下地パネルの継ぎ目が上下で揃ってしまうと、下地パネルの動きと上の床材が連動してしまうのでズレや突き上げ(浮き上がり)が生じます。その結果、歩いている時に足が引っかかったり、床材の破損につながったりする恐れもあります。

1-3.退去時の負担を減らす「原状回復」の容易さ

賃貸オフィスでは退去時の「原状回復」が避けて通れないハードルです。下地のパネルを傷めずに粘着剤をきれいに除去して撤去できれば、改修・退去コストを大きく減らすことができます。

2. OAフロアにおける床材の選択肢:メリット・デメリット比較

OAフロアでは「タイルカーペット」や「ビニル床材」が多く採用されていますが、近年はオフィスの快適性を高める新たな選択肢として「木質フローリング」も注目されています。これら3つの床材について、メリット・デメリットを比較します。

2-1.タイルカーペット|配線アクセスと吸音性に優れるが「清掃性」に課題

オフィス床の定番であり、OAフロアとの相性も良い床材です。部分的に剥がすことが容易で、歩行音を和らげる吸音性の高さが強みです。一方、素材が繊維なので靴裏の土埃や、コーヒー染みなどの汚れが蓄積しやすく、衛生面の維持に課題が残ります。

2-2.ビニル床材(フロアタイル)|高耐久・低コストだが「質感」がネック

耐久性や清掃性が高く、比較的低コストで導入できる塩ビ素材の床材です。多彩なデザインが揃う一方で、印刷シート特有の均一な質感が残りやすいため、天然木などの本物素材が持つランダムな風合いや高級感には一歩譲る側面があります。

2-3.木質フローリング|高い満足度を実現するが「厚み制限・原状回復性」に留意

木質フローリングは自然の要素を取り入れる“バイオフィリックデザイン”として人気が高く、本物の木ならではの豊かな質感が心地よい執務環境づくりに寄与します。ただし、OAフロアとして採用する場合は製品の「厚み」による建具干渉のクリアや下地との相性、退去時は接着剤を簡単に剥がせるかどうかといった課題をクリアできる製品を選ぶ必要があります。

3.オフィスの実務者が必ずチェックすべき「3つの選定基準」

メッセージオフィス 突き板|オフィスの床事例1
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オフィスの床選びで失敗を防ぐには、オフィスならではの床に求められる基準を理解しておく必要があります。実務担当者が必ず確認しておくべき3つの具体的な基準を解説します。

3-1.耐荷重・耐キャスター性:執務エリアにおける表面の凹み・キズ対策

オフィスではデスクや書庫の重量、そして日常的な事務椅子のキャスター移動が、床面に強い負荷をかけます。執務エリアに採用する床材は表面の凹みやキズ、摩耗に耐えられる強度が不可欠です。

3-2.日常の「剥がれ防止」と退去時の「原状回復性」の両立

オフィスは組織改編に伴うレイアウトの変更や、テナントの入退去が数年単位で発生する場所です。そのため、床材には多くの人が歩いたり、椅子やデスクを移動したりしても、ズレたり剥がれたりしないことが求められる一方、配線変更や退去時には「下地のOAフロアパネルを傷めず、糊残りなく剥がせること」が条件となります。この2つが両立できれば将来的な改修コストを大きく抑えられます。

3-3.意匠によるゾーニング:リフレッシュエリアと執務エリアの視覚的切り替え

床材には壁無しで空間の役割を視覚的に伝える強い「ゾーニング効果」

があります。例えば、「リフレッシュエリア」に温かみのある木質床の床材を使用すれば、「ここからはリラックスできる場所だ」と自然と気持ちも切り替わります。パーテーションのように空間を狭めることなく、色や質感の違いで空間の目的を優しく切り替えることができるのです。

4.OAフロアとの相性を追求した「朝日ウッドテック」の木質床材

メッセージオフィス 突き板|オフィスの床事例2
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オフィスの床材を木質化することは、天然木ならではの豊かな風合いや温かみによる視覚的なリラックス効果、さらには企業のオリジナリティ(独自性)を表現できるデザイン性など、働く環境の質を高める多くのメリットがあります。こうした利点に加えて、OAフロア特有の構造や実務上の要件もクリアするために開発されたのが、朝日ウッドテックの土足用薄型フローリング「メッセージオフィス」です。

 

4-1.OAフロアへ直貼り可能。パネルに最適化した専用設計と薄型訴求

OAフロア下地に最適な寸法設計
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本製品は6.3mmというタイルカーペットと同等の薄型設計なので、ドアの下端と干渉しにくいうえに他の床材との切り替えも行いやすい構造となっています。さらに、OAフロア下地パネルのサイズに最適化した独自の製品寸法により、隙間や突き上げを抑えた高い耐久性と美しい仕上がりを実現します。

 

4-2.剥がれ・浮きトラブルを解消。下地を傷めず剥がせる「専用接着剤」

OAフロア下地に専用接着剤でしっかり接着
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一般的なピールアップボンド工法で起きやすい「接着不足による剥がれ」に対し、木質の挙動(膨張・伸縮や反り)を抑え込む独自の専用接着剤を開発。確実な施工品質を保ちながら、退去時には下地のパネルを傷めず、容易に剥がせる原状回復性を両立しています。

 

4-3.天然木の質感を損なわず土足に耐える独自の表面技術

フローリングの摩耗・浸せき剥離試験結果画像
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独自の表面コーティング技術により、天然木そのものの美しさや肌触りを保ちながら、オフィスの過酷な土足利用やキャスターの移動、水濡れにも耐えうる強靭さを備えています。また、さまざまなオフィスデザインに対応できるよう、個性豊かな木目や色調をバリエーション豊富にラインナップ。空間のコンセプトに合わせた自由度の高い木質化を可能にします。

 

4-4.メンテナンス効率を最大化するワックスフリーと優れた清掃性・耐汚染性

カーペットより汚れが拭き取りやすいイメージ
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定期的なワックス掛けが不要な「フリーワックス」の仕様でメンテナンスの手間とコストを大幅に削減します。また、独自の塗装技術によって天然木でありながら、液体が内部に染み込まない高度な耐汚染性を実現。カーペットのように汚れが蓄積せず、コーヒーの染みや靴底の擦れ跡も、日々の水拭きだけでサッと落とせるため、オフィスのクリーンな環境維持に貢献します。

5.まとめ:OAフロアの機能を最大化する床材スペックの最適解

これからのオフィス設計にとっては先進的な働きやすさや優れたデザイン性だけでなく、退去時を見据えた「原状回復性」や日々の業務を支える「耐久性・意匠性」のバランスが大切な要素となります。

床材の採用や決定にあたってはさまざまな選択肢がありますが、温もりと機能性の高さを兼ね備えた薄型木質フローリングにも目を向けてみてはいかがでしょうか。メンテナンス性を含めたトータルなスペックを追求することは、すべての人から信頼される空間づくりに繋がるでしょう。

 

参照リンク:
オフィス向け土足用薄型フローリング「メッセージオフィス」製品ページ(朝日ウッドテック)
https://www.woodtec.co.jp/products/lineup/flooring/public/message-office/

 

記事監修:辻 久(つじ ひさし)

記事監修:辻 久(つじ ひさし)

一級建築士。INA新建築研究所を経て独立し、建築設計due代表を務める。現在まで20年以上、一級建築士事務所を運営し、住宅、店舗、集合住宅、医療福祉施設など多数の設計監理実績がある。

https://due2002.com/

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OAフロア(フリーアクセスフロア)上に施工する床材の選定基準をプロ視点で解説。タイルカーペット、塩ビタイル、木質フローリングの比較から、配線メンテナンスの容易性、歩行音(空洞音)対策、キャスター耐久性まで網羅。オフィスの床材選びで失敗しないための技術的要件と、最新のトレンドを詳しく紹介します。