【おしゃれオフィス床材の選び方】失敗しないための全知識!種類・費用・OAフロア対応を徹底解説 | フローリング総合研究所
2026年5月29日 最終更新

【おしゃれオフィス床材の選び方】失敗しないための全知識!種類・費用・OAフロア対応を徹底解説

 

 

オフィスに足を踏み入れた時、足元から伝わる触覚や歩行感は、その空間の印象を左右する大切な要素です。 オフィスの床というと、これまでは耐久性やコストなどの「機能面」が優先されがちでしたが、働き方が多様化した現代では社員のモチベーションを高め、企業の個性を表現する「居心地の良さ」の基盤へと床の役割が広がりつつあります。

本記事では床選びでデザインと実用性をバランスよく両立させ、オフィスの価値を高めるためのポイントを解説し、失敗しない床材選びのコツを建築士の視点からご紹介します。

1.オフィス床材を選ぶ際に外せない5つの機能要件

「働く場所」であるオフィスの床材を選ぶ際は、「現場での運用」に即した性能の評価が欠かせません。日々の業務負荷やメンテナンス、そして安全性を支えるために、外せない5つのチェックポイントを解説します。

1-1.キャスター使用を想定した「耐久性」

多くの会社で使用されている事務椅子のキャスターによる摩擦は、床材にとって非常に過酷で大きな負荷となります。床材に表面の耐摩耗性が低いものを選ぶと、数年で剥がれや傷が目立つようになるかもしれません。設計段階で想定したオフィスレイアウトを考慮して、用途に適した床材を選択することが重要です。

1-2.配線対応のための「OAフロア」への適性

「OAフロア(フリーアクセスフロア)」は床下に配線スペースを設けた二重床システムです。電源やLANケーブルがすっきりと整理されることにより、将来的なレイアウトの変更にも柔軟に対応することができます。

現代のオフィスに欠かせないOAフロアが持つメリットを最大限に活かすためには、配線の増設や点検の際に着脱しやすい床材と施工方法を検討する必要があります。

1-3.会議室・執務室で求められる「遮音性・吸音性」

床材の素材や構造は足音や椅子の移動による音の伝わり方にも影響します。床だけで完全な吸音を実現することは難しいものの、素材の選び方次第で音の印象は大きく変わります。大勢の人が集まるオフィスでは、天井や壁との組み合わせも含め、空間全体で音環境を考えることが求められます。

1-4.防炎性・帯電防止性への配慮

オフィスビルでは消防法により、防炎性能が求められるケースが多く、床材を選定する時の前提条件となります。また、IT機器を多く扱う空間では静電気の影響を抑える帯電防止性能に配慮することも欠かせません。

1-5.清掃のしやすさとメンテナンス性

日常的な清掃や部分補修がしやすいことも、運用面においては大切な要素となります。汚れが目立つかどうかや、部分交換が可能かどうかという点は、長期的な美観の維持や管理コストに直結します。

2.オフィスで主に使われる床材の種類と特徴

オフィスで主に使われる床材の種類と特徴
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オフィスで採用される床材には明確な役割と特性があります。目的や用途に応じた選択は空間の完成度を左右するため、よく使われる床材の種類と特徴を理解しておきましょう。

2-1.タイルカーペット|機能性と交換のしやすさで最も普及

タイルカーペットは、部分交換が容易なことと優れた吸音性から、特に執務エリアのスタンダードとして定着しています。OAフロアとの相性も良く、カラーや柄の組み合わせによるゾーニングも自在に行えます。

一方、意匠面ではどうしても事務的な印象になりやすく、空間に「温かみ」や「上質感」を求めるエリアでは物足りなさを感じる場合があります。そのため、来客エリアやリフレッシュスペースでは、より意匠性の高い床材と併用し、使い分ける手法が増えています。

2-2.塩ビタイル・長尺シート|汚れに強く水回りにも対応

塩ビ(塩化ビニル樹脂)系の床材は、耐水性・耐汚染性に優れているため、給湯室やトイレ、バックヤードなどに適しています。施工性が高く、コストを抑えやすいという特徴もあります。
反面、人工的な印象を受けやすく、素材感や経年変化の味わいにはやや欠けると感じるかもしれません。

2-3.フローリング(木質床材)|デザイン性と快適性の両立

木質フローリングは、空間に温かみと落ち着きを与え、歩行感が自然なのも魅力です。近年は土足のまま利用することを想定した製品やOAフロア対応品も増え、オフィス空間の床材としても通用する機能を持っています。

会議室やエントランス、ラウンジなど、意匠面を重視するエリアはもちろん、執務スペースにも使われるようになっています。

3.なぜ今、先進的なオフィスで「フローリング」が選ばれるのか?

先進的なオフィスでフローリングを採用した空間
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多くの企業ではオフィスのあり方が「効率」から「体験価値」へと変化しています。そのような中で空間の居心地を左右する重要な役割を担うのが床材です。なぜ先進的なオフィスは床材にフローリングを採用しているのでしょうか。

3-1.【職場環境の質向上】無機質な空間から、居心地を意識した空間へ

スチールや樹脂に囲まれた無機質なオフィスに木質フローリングを使用すると、「あたたかさ」「やわらかさ」が加わり、空間の緊張感を和らげることができます。天然木が持つ視覚的な落ち着きはストレスを軽減し、創造的な思考を促す土壌をつくりだします。

3-2.【ブランディング効果】来客エリアでの印象づくりに寄与

エントランスや応接室における床の質感は、企業の印象を雄弁に語る「顔」となります。本物の木が醸し出す表情は誠実さや温かみ、上質感といったブランドイメージを伝え、来訪者に深い安心感と信頼感をもたらします。

3-3.【交流活性化】リラックス・コミュニケーションスペースとの相性

偶発的な対話を生むコミュニケーションスペースでは、心理的な「モードの切り替え」が効果を発揮します。木質フローリングが持つ温かみは、思わず靴を脱ぎたくなるようなリラックスした雰囲気をつくり出し、会社内の交流を活性化させます。

3-4.オフィス用複合フローリングという選択肢

木質フローリングの中でも天然木の美しさと寸法安定性の高さを両立しているのが「オフィス用複合フローリング」です。特殊な表面処理と芯材構造で傷や汚れ、空調による乾燥や湿気での反り・伸縮を抑え、美しい表情を長期にわたって維持できます。

4.OAフロアの上にフローリングを施工する際の注意点

今やオフィスに欠かせないOAフロアですが、フローリングと組み合わせる場合は意匠性を高める一方で、床下のメンテナンス性や歩行時の安全確保が設計のカギとなるので注意が必要です。「段差の解消」や「配線へのアクセス」といったポイントを整理します。

4-1.段差を解消する「薄型設計」の重要性

オフィス用のタイルカーペットは厚さが約6.5〜7mmですが、フローリングは12mm以上が一般的です。この2つを併用すると段差ができ、つまずきやキャスターの妨げになるため、フローリングは厚さがタイルカーペットに近い薄型タイプのフローリングを選び、床面をフラットにすることが重要です。

4-2.点検口の配置とメンテナンス計画

フローリングはタイルカーペットのように1枚単位で自由に着脱することが難しいため、事前に配線の取り出し口や点検口の位置とサイズをしっかり確定させておきましょう。意匠を損なわないように点検口の蓋まで含めた精密な納まりを検討することが必要となります。

5.薄型設計でメンテナンス性にも優れる朝日ウッドテックのOAフロア対応フローリング

朝日ウッドテックのオフィス向け土足用薄型フローリング「メッセージオフィス」は、OAフロアを想定した薄型設計なのでカーペットとの取り合いもスムーズ。これにより、つまずきの原因となる段差を解消できます。専用の接着剤でパネル上の浮きや剥がれを防ぎつつ、退去時には下地を傷めずに剥がせる「原状回復」にも配慮されています。キャリーケースを使用しても傷がつきにくい耐久性を持ち、耐水性・耐摩耗性も優れていることに加えて抗ウイルス・抗菌処理もされており、次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒をすることも可能です。

カーペットよりも汚れが拭き取りやすく、頑固なインク汚れも落ちやすいなど、メンテナンス性も高く、天然木の質感とオフィス機能を高い水準で両立している商品です。

朝日ウッドテックのOAフロア対応フローリング
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6.オフィス床材でフローリングを使用している事例

オフィスにフローリングを採用した空間
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実際にフローリングを使用しているオフィスの事例をご紹介します。

木目の表情が空間にやわらかな落ち着きをも与えており、来訪者にも好印象をもたらすことができるでしょう。エントランスや応接室、ラウンジなどにも木質床材を用いることで空間全体に統一感が生まれ、居心地の良さも高められています。

実際の事例では床材を用途ごとに使い分ける設計も数多く見ることができます。執務スペースには耐久性や配線の更新を重視してタイルカーペットなどを使用し、エントランスや来客動線、打ち合わせスペースにはフローリングを取り入れれば、意匠性と実用性のバランスがとれた魅力的なオフィス空間を実現することが可能です。

7.オフィス床材の費用相場と導入コストの比較

床材を選ぶ時は初期費用だけでなく、施工費なども含めた「トータルコスト」での比較が欠かせません。移転や改修の際は廃材の処分費用が想定以上の負担になることもあるため、導入前に運用から解体まで見据えた予算感を把握しておきましょう。

各床材の材料費・施工費・処分費の目安を一覧でご紹介します。

7-1.カーペットタイル vs. 塩ビタイル vs. フローリングの平米単価比較表(材料費と施工費以外の「撤去・処分費」含む)

床材種別

材料費目安(/㎡)

施工費目安(/㎡)

撤去処分費(/㎡)

塩ビタイル

約3,000円~5,000円

約2,000円~3,000円

約1,500円~2,000円

タイルカーペット

約4,000円~8,000円

約2,000円~3,000円

約1,000円~1,500円

フローリング(複合)

約6,000円~15,000円

約3,000円~5,000円

約2,000円~4,000円

 

フローリングは単価こそ高く見えますが、耐用年数が長いことに加え、自然な経年変化によって空間の価値を維持することもできます。結果的に更新頻度を少なくできるため、トータルで考えるとおすすめです。

さらには、すべてのエリアに高価な商品を使わなくても、「場所に応じた使い分け」を行うことにより、コストを賢くコントロールしながら質の高いオフィス環境を実現できます。

 

8.まとめ オフィス床材は「機能」から「働きやすさ」を重視する時代へ

これからのオフィス床材選びは単なるスペックの比較ではなく、「そこで働く人がどう感じ、どう振る舞うか」という体験をデザインすることにほかなりません。利便性や機能性の土台をしっかりと固めた上で、天然木のぬくもりや質感をエッセンスとして取り入れる。こうした絶妙なバランスこそが、そこで働く人々に愛され、日々の創造性を引き出す豊かなオフィス空間を創り上げていくでしょう。

足元から変わる新しいワークスタイルのあり方を、ぜひ検討してみてください。

▶︎ オフィス向けフローリング製品・施工事例はこちら

https://www.woodtec.co.jp/products/lineup/flooring/public/

 

記事監修:辻 久(つじ ひさし)

一級建築士。INA新建築研究所を経て独立し、建築設計due代表を務める。現在まで20年以上、一級建築士事務所を運営し、住宅、店舗、集合住宅、医療福祉施設など多数の設計監理実績がある。

https://due2002.com/

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