2021.12.21

ギブソン ES-175

1949年デビューの超ロングセラーのエレクトリックギター

エレクトリックギターはボディの構造によって、
①ソリッド(空洞を持たない。中身が詰まっている。)
②フルアコ(板を貼り合わせた箱の様な形状の為に空洞がある。)
③セミアコ(空洞ボディの中央にピックアップ等のパーツを載せる木材〈センターブロック〉が組み込まれている。)
の3種類に分けられます。

エレクトリックギター誕生のアイデアは、1936年頃にジャズギタリストのチャーリー・クリスチャンの「バンドの中でもギターソロを弾きたい」という考えからスタートしました。その為に彼は従来の生ギターにピックアップ(※)を付けたギターを使い始めました。これがエレクトリックギターの第1号と言われておりボディ構造は②フルアコタイプです。
一般的に①のソリッドタイプはシャープな音が特徴でロック向き、②フルアコは甘く艶やかな音が特徴でジャズやブルースに向いていると言われています。

今回は1949年にデビューしてから現在でも生産され続けている超ロングセラーのフルアコの名器、アメリカの老舗ギターメーカーであるギブソン社のES-175を紹介させて頂きます。

※ピックアップ・・・弦の振動を電気信号に変えてアンプから音を出す装置

ES-175の特徴

今でこそES-175はフルアコの代表モデルとなっていますが、1949年のデビュー当時はギブソン社のフルアコ最高グレードモデルである「L-5」の廉価版として設計され発売されていたのです。モデル名にもなっている175は定価175ドルから命名されています。

最上級モデル「L-5」がボディトップ材にアコースティックギターのように一枚板の無垢材スプルースを採用しているのに対して、ES-175はコストダウンの為に3層(メープル+ポプラ+メープル)合板を採用しています。この仕様はコストダウン効果だけでは無く、トップ材の鳴りを抑える事にもなり、大音響で演奏してもハウリングの軽減効果にも繋がり大きなホールでの演奏を可能にしました。

「L-5」がネックにメープル材、指板には高級材エボニーを採用していたのに対して、ES-175ではネックにマホガニー、指板にはローズウッドを採用する事で特徴的な太く艶やかな甘いサウンドトーンを生み出す事となりました。更に「L-5」より小振りなサイズも演奏性の向上や取り回しの良さが支持される事となりました。

ES-175の愛用者

  • ジョー・パス(Wikipediaより)
  • スティーヴ・ハウ(Wikipediaより)

ジョー・パス、ジム・ホール、ウェス・モンゴメリー等の一流ジャズギタリストは勿論の事、ES-175独自の豊かな重低音やパワフルなサウンドはフュージョンギタリストのパット・メセニーやロックグループYESのスティーヴ・ハウ等あらゆるジャンルのギタリスト達から愛用され続けています。

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