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舞台に変身する応接間

小さい頃の床の記憶は、バレエシューズとともにあります。

赤いペルシャ絨毯のラグが外され、飴色に輝くフローリングがその日の私のバレエの発表会場となります。

15畳ほどの部屋は、大舞台!

朝からワクワクどきどき。でも、大回転では尻もちを...。

祖母、両親、姉妹の優しい笑顔と拍手が心に残っています。

インテリアデザイナーとなった今も床選びは特に楽しく感じるのはこの記憶が原点かもしれません。

浦垣 とし子

2

子供の頃の夏休みの一番の楽しみは、従兄弟と田舎のおばあちゃん家にとまりに行くこと。

遊んで笑っていくら夜更かししても怒られないのが嬉しかった。

川に泳ぎに行ったあとは広縁にドッところがりこむ。

火照った体を木の床にピタッとくっつけて

お昼寝するのが気持ちよかったな〜。

熟睡して目覚めたらほっぺに床の溝の跡がクッキリ!!

互いにしましまになった顔を見合って大笑いしました。

小原 由美

3

母ちゃんは言っていた。床の音で自分か弟かわかるって。

弟に向かって
「あんたは食べる量も多いし、歩く床の音も大きい。静かに歩きなさい!」

そんな弟は今190センチ。(自分は170センチ...)

俺も母ちゃんに怒られるぐらい食べて大きな音で歩いていたら良かったです。

4

縁側の無垢板に
はちみつを塗ったら、
クワガタが飛んできた。

稲岡 弘起

5

昭和25年8月。父が土地を買いに行った

父が3日目で家を建てた(玄関・台所・8帖×1)

そして4日目引っ越してきた(家族5人、俺6歳)

しかし、床はもちろん外壁もなかった。夜までに床は出来た。

ござを引いて寝た。蚊が刺すので蚊帳を吊って寝た。良い思い出だ。

俺今68歳。父が買った所にちゃんと床を貼った家に居住中。

ラブ朝日

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床は大事

床は、住まいとともにあります。
そして、かけがえのない暮らしの時間とともにあります。
夏休み、広い広いおばあちゃんの家で走り回った、木の床の感触。
夜中、軋む廊下を恐る恐る歩いた時の心細いきもち。
涙を抑えるために、うつむいて床の模様を
ぼんやりと数えていた時のこと。
娘が生まれて初めてその足で床を踏みしめたときの、よろこび。
床の記憶を脳裏に描くとき、
その足の裏の感触が、ふとしたときの光景が、
交わした会話が、ともに過ごした人のことが、
胸に迫って、思い出されてきませんか。
百年もの間、床に向き合い続けてきた、私たちが今、伝えたいこと。
床は、かけがえのない記憶を生み出す、大事なものだということ。
皆さまの中の床の記憶を辿りながら、
本サイトをご覧いただければ幸いです。

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