フローリングワックスのかけ方 | フローリング総合研究所
2019.10.17

フローリングワックスのかけ方

フローリングのワックスがけって?

長く暮らす家。生活をしていると、フローリングのメンテナンスにワックスがけってどうすればいいの?そもそもしなくても大丈夫なの?どんな効果があるの?など悩まれる方もいるのではないでしょうか?今回は、フローリングのワックスがけについてのメリットや手順、種類の違いについてご紹介します。

フローリングワックスの種類はどのくらいある?

①水性樹脂ワックス
一般的にフローリングワックスと言われているのは「水性樹脂ワックス」です。アクリル樹脂やウレタン樹脂といった合成樹脂を水に溶解させたタイプで、樹脂によって強い塗膜が出来るため、キズ・シミ・汚れからフローリングをしっかり保護します。光沢が強いものや耐久性に優れたタイプなど、様々な種類があります。樹脂塗装されたフローリングやシートフローリングに使えます。オイル仕上げのフローリングには使用できません。

②油性ワックス
ろうを有機溶剤に溶解させたタイプ。オイルステインなどの油加工されたフローリングや油性ワックスなどの、オイル仕上げのフローリングに使えます。樹脂塗装されたフローリングには使えません。

ワックスがけのメリット

①お掃除が楽になる
フローリング表面に皮膜が作られ、埃や汚れが付きにくくなります。

②床を保護できる
表面に作られた硬い皮膜がフローリングを保護し、すり傷や歩行傷から守ります。

③傷が目立たなくなる
フローリング表面についた細かい傷が目立ちにくくなります。

④光沢を出せる
フローリング表面の目に見えない凹凸を埋めて平らにし、光をキレイに反射するので光沢が出ます。

ワックスのメリット

“ワックス不要”のフローリングって何?

“ワックス不要”フローリングは、表面に傷や汚れに強い塗装をしているので、定期的なワックスがけが不要なタイプのことです。手間のかかるワックスがけをせずに、日常のお手入れだけで過ごすことができます。また、ワックスによって表面の艶(光沢)が変わらないので、製品本来の艶感を長く楽しめます。

日常のおそうじ方法

床材メーカーごとに性能の基準は異なっていて、“フリーワックス”や“ワックスフリー”、“ワックス不要”など呼び方も様々です。希望すればワックスがけできるものもありますが、各床材メーカーが記載している「使用上の注意」を確認してからお使いください。

フローリングワックスは“塗装”によって選ぶ

ワックスには様々な種類があり、フローリング表面の材質や塗装の種類によって最適なワックスは変わります。使用するワックスの種類を間違えてしまうと、不具合の原因となるので、各床材メーカー推奨のワックスをよくご確認ください。

①表面材が「木」の場合  -  塗装の種類によって使用できるワックスが変わります。

  • 水性樹脂ワックス

    UV塗料や樹脂などを使ったウレタン塗装は「水性樹脂ワックス」

  • 油性ワックス

    植物オイルやワックスなどのオイル塗装は「油性ワックス」

  • 白木用ワックス

    表面に塗装をしない白木は「白木用ワックス」

②表面材が「印刷シート」の場合  -  ワックスがけ不要な場合がほとんどです。

ワックスがけに必要なもの

フローリング表面をしっかりコーティングできる「液体タイプ」を使った場合の準備物をご紹介します。

✔ワックス
└お住まいの床の塗装に合った種類を選びましょう。
✔ワックス塗布具
└ワックスを染み込ませる受け皿と、塗布用の器具がセットになったもの。ワックスがけの際に使用します。
✔ゴム手袋
└手にワックスがつかないよう、ワックスがけの際に使用します。
✔掃除機
└部屋の埃を取り除くため、ワックスをかける前の下準備で使用します。
✔床専用クリーナー
└床表面の汚れを取り除くため、ワックスをかける前の下準備で使用します。
✔ウエス
└床専用クリーナーで汚れを拭き取る際に使用します。
✔バケツ
└床専用クリーナー使用後、水拭きをする際に使用します。

ワックスのかけ方

①下準備
掃除機等で落ちているホコリや髪の毛、砂つぶ等をしっかり取り除きます。さらに、フローリング表面の黒ずみ汚れやベタつき、油分を床専用クリーナー等を使って、拭き取ります。(※クリーナー使用後は、洗剤成分が残らないよう水拭きをします。)表面がしっかり乾いたことを確認できたら、準備完了です!

  • ワックスがけ下準備
  • フローリングの汚れ除去

②ワックスがけ
布やワイパーのシートにワックスを染み込ませ、フローリングの木目方向に沿って、やさしく丁寧に塗り広げます。ワックスが乾かないうちに上を踏むことがないよう、部屋の奥から出口に向かってワックスがけを行うと綺麗に塗れます。

ワックスがけ

③乾燥
最後に、ワックスを乾燥させます。乾燥時間はワックスの種類によりますが、およそ1時間程度です。手で触ってベタつかないようになるまでしっかり乾かしましょう。


※注意点

・天気の良い日を選びましょう
ワックスをかけた後しっかり乾かすと綺麗に仕上がります。湿度の高い雨の日や寒い日は避けた方が良いでしょう。

・半年~1年に1度塗り直しを行いましょう
ワックスは日常生活によって徐々に摩耗するため、半年~1年に1度上塗り直しましょう。また、塗り重ねる間にゴミや汚れが入り込むことによって、床全体がくすんだり、黒ずむこともあります。その場合は、古くなった膜を1度剥がしてからワックスを塗り直してください。

・水濡れには気をつけましょう
ワックスの多くは水濡れに弱く、水に濡れたまま放置すると白くなる恐れがあるので、お気を付けください。また、フローリングが汚れた状態や、乾燥が不十分な状態でワックスを塗った場合も、部分的に白くなったりムラが出る原因になります。

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